みんなの家な学園は「イエナプラン20の原則」をベースに学園運営を行っています。

イエナプラン「20の原則」

(オランダ・イエナプラン教育協会採択・1992年)

 

「人間について」

・すべての人が、世界にたった一人の大切な存在で、それぞれ独自の価値観を持っている

・すべての人が、環境や背景に関係なく、自分らしく成長していく権利を持っている

・すべての人が、本物の社会や文化に触れ他者との関係を持つことで自分らしく成長できる

・すべての人が、ありのままの自分を受け入れられ、適切な対応をされる

・すべての人が、文化の担い手・革新者として受け入れられ、適切な対応をされる


「社会について」

・すべての人が持つそれぞれの価値観を尊重できる社会の実現に取り組まなければならない

・すべての人が、個性を伸ばし、成長できる社会をつくっていかなければならない

・違いや変化を受け入れられる社会づくりを実現しなければならない

・すべての人が世界を大事にし、注意深く守っていく社会をつくっていかなければならない

・自然や文化の恵みを未来に残すために責任を持つ社会の実現に取り組まなければならない


「学びの場について」

・学びの場とは、社会からの影響を受けると同時に社会に対して影響を与える場でもある

・学びの場で働く人は20の原則を基本に仕事に取り組む

・学びの場での学習内容は子どもたちの暮らしや経験、人々と社会の発展にも大切なもの

・よく考えられた教具、環境を用意したうえで学びの活動をおこなう

・対話、遊び、仕事、催しの、4つの基本的な活動を大事にする

・年齢や発達程度の違いがある子どもたちを一緒にすることでお互いの違いを学べる

・1人の自習学習とグループリーダーが指示・指導する学習をおこなう

・経験、発見、探究するために教科横断的な総合学習(ワールドオリエンテーション)が中心となる

・行動や成績について評価する際は、子どもの成長という観点から本人と話し合う

・何かを変えたり、より良いものにするために。常日頃から考え、行動し、検証をする 

主体的に学ぶ 

学びに向かうきっかけは、子どもたちの中から生まれます。「どうなってるの。なんでかな。やってみたい。」そんな小さな問いや動機から、探求の旅は始まります。大人からすると、中にはすでに結果が分かっているものもあります。しかし、それも子どもたちにとっては、大切な学びの瞬間です。いま、目の前の子どもは何を学びたくて、何を学ぼうとしているのか。それを見定め、実体験から学び、自分の頭で考える機会を保障することが、何よりも大切です。そして、自然環境の中は、常に学びのきっかけが溢れています。 

異年齢で学び合う

同年齢・同質な集団の中では、差別や偏見が生まれやすくなります。一方、年齢が異なる子どもたちが同じ場所にいることで、個性や発達の程度が異なっているのが当たり前のものとして受け入れられるようになります。違いや個性を当たり前のこととして受容する学び場では、自分と相手は何が得意で何が苦手かを知ることができます。得意を活かし合い、苦手を補い合う、共同の学び場は、多様性を認め合うことから始まります。そして、多様性にあふれた自然環境の中から、学ぶべきことは多くあります。 

自然と共に体を作る 

太陽が沈めば、本来地球は暗くなります。24時間あかりがついている暮らしは、自然の本来のリズムに逆らうものであり、人間の動物としての能力を低下させる原因となります。朝起きて、明るいおひさまの元、体を動かす。日が沈んで、疲れたらしっかりと寝る。自然の本来のリズムを取り戻すことが、健全な体を作り、健全な脳と心を育てます。農作は自然と共に生きる人類の英知の結晶です。明暗、寒暖、乾湿を肌で感じながら行う、農作を通じた体作りが、しっかりとした土台のある人間作りにつながります。 

カリキュラム

(1日の流れ)

みんなの家な学園には、国語・算数・理科・社会といった先生が一斉に教える科目の授業はありません。農作や手仕事を通じた実体験から、国語的・算数的・理科的・社会的な能力等を身につけていきます。 

9:00 登校

はらっパーク宮代に集合し、みんなで歩いて登校します。その日の天候や学習の進捗によって、学習フィールドが変更となります。集合場所(はらっパーク宮代)までは、ご家庭の責任でお送りください。 

9:30 サークル対話

学習フィールドに到着したら、その日に行う学習内容や最近の出来事や気になること等について、サークル対話を行います。

10:00 午前の学び

ホンモノの体験から学ぶ総合学習(ワールドオリエンテーション)がメインとなります。子どもたちの問いや動機を大切にしながら、農作や手仕事といった実体験を、国語・算数・理科・社会等の教科内容と結び付けて学んでいきます。

12:15 昼食

無農薬で育てられた野菜を使用したランチをいただきます。週に一度は子どもたちが調理を行う自炊デイとなります。

13:00 午後の学び

子どもたちが自身でスケジュールを立てて学習を進めるブロックアワーがメインとなります。総合学習(ワールドオリエンテーション)で学んだ単元をより深めたり、足りない知識を補います。

15:15 サークル対話

その日の出来事等を振り返ります。

15:30 下校

16:00頃に集合場所(はらっパーク宮代)に到着できるよう、みんなで歩いて下校します。集合場所までのお迎えをお願いいたします。 

学習フィールド

なかのうえん(中農園)

子ども達それぞれ、自分の区画で育てる野菜を決め、責任をもって育てた野菜を販売するところまで考えます。子ども達が主体となって計画・活動し、「ホンモノに対するホンモノの問い」を深めていきます。 

ひがしのいえ(東の家)

築50年の古民家を、 自分たちの手で再生していきます。釘とトンカチを使ったり、壁にペンキを塗ったり、自分たちの学びの場を、自分たちの手で作る体験をしていきます。

ご支援のお願い

 みんなの家な学園の運営を安定的に継続していくため、皆様のご支援をお願いいたします。

① 寄付金

皆様からご寄付をいただくことで、活動を継続させることができます。皆様から頂いた寄付金は以下の目的で利用します。

・農園ならび校舎の整備、改修費用
・スタッフの待遇改善
・保護者負担軽減

② 学用品や本、農具、家具等の寄贈

学用品や本、農具、家具等の寄贈をしていただくことは、子どもたちによりよい環境を提供し、「やってみたい!」から始まる学びを支援することにつながります。捨てる予定だった不用品等でも構いませんので、お問い合わせください。

③ ボランティア・スタッフとして登録

子どもたちの農作業や大工作業を見守っていただける見守りボランティア、スキルや経験を生かした特別授業講師のボランティア、またはオーガニック給食の調理をしていただける調理ボランティアを募集しています。

上記①②③いずれかのご支援をいただける方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。